―――   卯ノ花×花太郎 著者:3_282様   ―――



「・・・四番隊第七席、山田花太郎参りました」
隊長室の襖の前に立って、花太郎はオズオズとそう名乗った。
先日、瀞霊廷内に侵入した旅禍に荷担した咎を受けて、四番隊舎の詰所控室で謹慎していた花太郎の元に、
卯ノ花隊長の自室に出頭するように伝令の下位席官が来たのは半刻ほど前のことである。
(処分が決定したのかなぁ?こんな夜半過ぎに隊長直々の呼出しなんて、他には考えられないし・・・。
1週間くらいの謹慎か、瀞霊廷内の奉仕作業くらいで済めばいいけど・・・)
 隊長室へと向かう道すがらも、花太郎はこれから下される自分の処分のことを考えると気が重かった。
もちろん、自分の犯した罪の重さは十分に解っている。しかし、自分が確固たる信念の元に行動した結果であるという想いも同時に持っていた。
だから、どんな処分であれ、甘んじてそれを受ける覚悟は出来ているつもりであった。
ただ一つ心残りがあるとすれば、それは?囚である朽木ルキア女史に対して何もしてあげることが出来ないということであった。
(仕方ないや。あとは、一護さんたちに任せよう。僕は僕でけじめをつけなくっちゃ・・・)

「入りなさい」
中から、凛とした声で卯ノ花が答えた。普段話すときはおっとりとした声なのだが、
部下を叱責するときや号令を掛ける時の隊長の声は、よく通る涼やかなものに変わる。
そのギャップがまたいい、などと卯ノ花のファンも結構いるようだが、今の花太郎はそれだけで身が萎縮してしまいそうになる。
さっきの決意が挫けそうになるのを必死で堪えて、
「失礼します」と一声掛けて隊長室の襖を開けた。
 文机に向かっていた卯ノ花が花太郎のほうに体を向ける。
花太郎は、てっきり決定された処分を通告されるのだとばかり思っていたので、死覇装の上に隊長の証である白の羽織を羽織った正装であるかと信じ込んでいたのだが、
意外にも卯ノ花はシンプルな白い部屋着姿であった。隊長のプライベートな一面を垣間見たような気がして、花太郎はドキリとした。
 「なぜ呼ばれたか、解っていますか?」
卯ノ花は先程よりやや穏やかな口調で尋ねた。花太郎は、やや猫背気味に立ったまま下を向いて
「処分が下りたのですね」とポツリと答えた。卯ノ花は、それを聞いてふっと息を漏らした。
「いいえ、貴方が旅禍と接触してからの行動は先刻、勇音に報告させました。追って、山本総隊長より沙汰があることでしょう」
「・・・では、隊長はなぜ僕を呼ばれたのですか?」
花太郎は思わず聞き返した。それ以外で、副官でもない自分が夜更けに隊長に呼ばれることなど想像が付かなかったからだ。
しかも、執務室ではなくわざわざ隊長の自室に、である。
卯ノ花は、花太郎の問いかけには答えず、無言でトレードマークの三つ編みを解いた。重量感のある黒髪が、胸の前から背中へと散っていく。
「女が夜更けに男性を自室に呼んですることといえば、一つだけでしょう?」そう言って卯ノ花は立ち上がり、花太郎の手を引いた。
「今宵の夜伽の相手は、貴方が務めなさい」再び凛とした口調でそう言うと、卯ノ花は花太郎を奥へと導いていく。
先程は、緊張していたので気が付かなかったが、部屋の奥には綺麗に敷かれた布団が見えた。

ここまでくれば、いくらボーっとしている花太郎でも、次の展開は読める。
しかし日頃清楚な雰囲気を醸し出している卯ノ花がこんなに大胆な行動に出るのは、意外を通り越して恐怖さえ感じた。
「ちょ、ちょっと待ってください。僕には、そんな大役は・・・」
不意に抗う花太郎に、卯ノ花は強い眼差しを向ける。
「隊長の命が聞けませんか?私の口利き一つで山本総隊長より下される裁定が大きく変わるのですよ。
あの?囚を救いたいと思っているのでしょう?」
淑やかに見えてもさすがに護廷十三隊の隊長の一角を担うだけはある。
卯ノ花のその言葉は花太郎の意思を挫くには十分であった。
「座りなさい」言われるままに布団の上に相向かいで座らされた花太郎は、
卯ノ花のほうに顔を向けた。緊張のあまり、からだが震えてくるのが判った。
「初めてなのですか?」固まったまま動こうとしない花太郎の様子をみて、卯ノ花が声を掛ける。
花太郎は、コクコクと頷いた。ふう、と溜息にも似た息を吐き、卯ノ花は花太郎の着物に手を掛けた。
「仕方ありませんね。私が指示するので、貴方はそのとおりに動きなさい」
そういうと卯ノ花は、柔らかい唇を花太郎の唇に押し付けた。それでも花太郎の硬直は解けない。
「口付けも初めてなようですね」
そう微笑む卯ノ花の表情は、普段の楚々としたものだったので花太郎の緊張がようやくほどけかかってきた。
「着物を脱がしなさい」
卯ノ花に言われるままに、花太郎は卯ノ花の帯を解き、着物の前をはだいた。
透き通るような胸の双丘がこぼれる。
意外に豊かな二つのふくらみを目の当たりにした花太郎は、夢中でその頂にある蕾に口をつけた。
そしてそのまま、クッと吸い上げる。
「つっ、もう少し優しくなさい」幾分顔をしかめながら、卯ノ花は声を掛ける。
「舌を使って、ゆっくりと舐るようにね」

卯ノ花の指示どおり、今度は舌を使い、ゆっくりと乳首を舐め上げる。
円を描くように舌を回したかと思うと、唾液をたっぷり含ませて乳首に擦り付けるように舐めていく。
一動作ずつ卯ノ花の反応を確かめながら、花太郎は己の舌ばかりではなく、指まで使用しながら、
卯ノ花の豊かな乳房全体へと攻撃の範囲を広げていった。卯ノ花の息が次第に荒くなっていくのが解った。
「・・・ふう、さすがに勘がいいようですね。上級班長に任命した私の目に狂いはなかったようです・・・」
恍惚とした表情で、卯ノ花がつぶやく。それを聞いて、花太郎は自分の行為が効果的であることを悟ったのか、
空いている方の手で卯ノ花の秘所に手を伸ばし、割れ目を撫で上げた。
「くふぅっ」奇妙な声をあげて体をのけぞらせる卯ノ花を抱えるようにして布団に横たわらせ、
花太郎は己の顔を卯ノ花の乳房から次第に下の方へと滑らせていった。
 もともと怪我人への処置や治療で相手の反応をうかがう事には慣れている花太郎である。
どこに触れれば卯ノ花が悦び、どこを攻めれば嬌声を上げるかを確かめていくのはお手の物であった。
卯ノ花の秘所からとめどなく流れ落ちる蜜が薄い茂みをべったりと濡らしている。
舌先で、その蜜を掬い上げ、ぷっくりをふくれあがった突起に塗りつけるようにして舐める。
「あああああっ」
卯ノ花がはしたない声をあげる。
いつもの楚々として澄ました表情からは想像も出来ないような艶っぽい声である。
その声に興奮した花太郎は、自分も着物を脱ぎ捨てると屹立した己自身を卯ノ花の蜜壷に向けた。
「隊長、僕、もう・・・」切羽詰った口調で懇願する花太郎に、卯ノ花は
「いいでしょう。花太郎、貴方のそれを私の中に入れなさい」

なんとか隊長としての威厳を保ちつつも、卯ノ花は不慣れな花太郎が挿入しやすいように、
心持ち腰を浮かし自分の両腿を抱えあげるようにして股を開いた。
つぷり、と音がするような感じがして、花太郎のペニスが十分に濡れそぼった卯ノ花の割れ目に沈み込んでいった。
「ふあっ」声にならない喘ぎを漏らした卯ノ花の表情は正に牝のそれであった。
「動いてごらんなさい」それでも必死に指示を出す卯ノ花。それに必死で行為で応える花太郎。
ゆっくり動こうとするのだが、暖かい襞で締め付ける卯ノ花の膣内の感触がそうさせてはくれなかった。
意思に反して激しく腰を振る花太郎に、卯ノ花も自ら腰を振りながら、甲高い嬌声で答える。
それは普段の清楚で物静かな隊長の姿とは対照的で、淫乱を体現したような激しいものだった。
「今度は、私が上になります」
そういって、一旦自分の中から花太郎の男性自身を引き抜き、卯ノ花は花太郎に跨った。
左手でペニスを掴み、秘所へと狙いを定めると卯ノ花は静かに腰を下ろしていく。
「はあああああっ」
挿入した瞬間、卯ノ花はまたも嬌声を上げた。腰を前後に激しくスライドさせていく。

だんだんと激しくなる腰の動きに合わせて、豊かな乳房も激しく揺れている。あまりの激しさに、
経験の乏しい花太郎のペニスが限界に近づいていく。
「隊長っ、僕、もう駄目ですっ!」
「いいわっ、今日は特別ですっ。中に出しなさいっ」
瞬間、頭が真っ白くなる気がして、花太郎は果てた。
大量の精液が卯ノ花の割れ目に流れ込み、
許容量をオーバーした分がドロリと逆流してきた。
「はあ・・・、はあ・・・。よかったですよ、花太郎」
肩で息をしながら、満足した表情で卯ノ花が言った。
口調は、もういつもの隊長のそれに戻っている。
(名は体を表す・・・、いやこの場合は態を表しているのかな・・・)
花太郎は、隊長の名が“烈”ということを思い出しながら、
ふとそんなことを考えた。

         了







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